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2016年3月10日 (木)

診療報酬詐欺。濃厚診療も同じ。

TVにも主演していた女医が診療報酬詐欺で逮捕されました。

 
 

僕らは診療を行うと各患者さんごとに処置、投薬した事実を元に診療報酬明細書(レセプトと呼びます)を作成して社会保険や国民保険の事務局に提出します。 

 
 

そして事務局で「妥当な診察、投薬処置を行っている」と審査された上で明細書の点数がお金になり医院に振り込まれるのです。 


 

この女医さん、架空の診療を行って架空のレセプトを作成して請求をしていたというのですからそりゃあ立派な詐欺です。一番あかんことしましたから逮捕されて当然です。 

 
 

こんなあからさまな詐欺には逮捕は当然として、皆さんの身近には詐欺に近い事例が起きていることがあります。 

 

以前このブログでも取り上げた、「濃厚診療」のことです。→当院ブログ「濃厚診療。その検査必要ですか?」 

 
 

濃厚診療とは過剰な検査や治療、投薬を繰り返して診療点数を稼ぐことを言います。 


 

先日このブログで取り上げた「濃厚診療」事例は、高脂血症(コレステロールが高い)患者に数年来にわたり3週間に一度必ず血液検査をしているというものでした。  


 

この医院は特に悪質で、2週間に一度血液検査をすると審査に引っかかるから(通常月2回採血はアウト)採血のサイクルを3週間にしていたのです。しかもそれが4週間に一度ではなく、年間トータルで目一杯点数が稼げる3週間ごとに採血していた、というわけです。 

 

通常、高脂血症に対して3週間に一度の採血は全く必要ありません。

 

つまりこの医院の行為はしつこい診察、しつこい検査を繰り返すことで合法的に詐欺行為を行っていると言っても過言ではありません

 

このような濃厚診療を防ぐためにレセプトには「審査」があるのですが、実際にこのようなことが横行している有様ですから残念ながら審査は「ザル状態」と言わざるをえません。

 

この気の毒な患者さんは何も知らされずにその医者を信頼してずっと何年も通っているのです。

 

その医者は、表向きは優しく、とても親切に診察をするそうです。でも裏では何も知らない、何も言わない患者に対しこのような濃厚診療を行い、「搾取」していたわけですからその罪はとても重いと言えます。

 

残念ながら患者さんは弱い立場ですので医学的なことはちっとも分かりません。採血やりますよ、と言われたら「はい」と答えることしかできません。

この問題は医者の良心だけが頼りなのですね。 

 

説明のない頻回の検査に対しては「これはどういう意味があるのですか?」と尋ねる勇気が必要でありましょう。「私は素人で分からないから」、という言い訳はこのような医者のやりたい放題を助長するだけです。 

 

もし納得できる答えが返ってこなければそこの通院を中止したらよろしいです。



もちろんこんなケチな医者にかかっていない患者さんにはそんな必要はありませんけどね。  

 

 

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